私は,これまで警察の関与があった同類の事件が複数回にのぼっていたため,今回の対応にあたっては,末原先生も困難の連続であったかと思います。
今回,逮捕された警察署から地方検察庁に身柄が送致された際,私は容疑を認めたのですが,検察官は裁判所に勾留請求を行い,それが認められてしまいました。
しかし,警察署に身柄が戻されて日付が変わる直前,末原先生が裁判所に申し立てて下さった準抗告が通って,釈放が認められたのです。
私は,留置所で「これからどうしていこうか」と思い悩んでいたところだったので,末原先生の迅速かつ諦めない対応が大変心強かったです。
次の問題は,被害を与えてしまった方との示談でしたが,これも末原先生の粘り強い交渉のおかげで締結することができました。
大きな決め手になったのは,末原先生が紹介してくださった依存症の治療を専門とするクリニックへの受診や,そこでの再発防止に向けたプログラムへの参加を,お相手が色々な思いはありつつも評価してくださったことだと思います。
私も,一生をかけて治療に取り組んでいくことが,自分の為にもお相手の為にも大切だと思っており,こうした姿勢をきちんと示すことで,示談に続いて検察の不起訴という望外の結果にも結びついたと思います。
末原先生は,事が丸く収まればよいということではなく,二度と過ちを繰り返さないためには何が必要なのかを,親身に指摘してくださいます。
被害を与えてしまった方への謝罪文や決意文を何度も書き直しましたが,それは,お相手の悲しみや苦しみを正面から受けとめ,真摯に反省するために不可欠なものでした。
それによって,私は自分が都合の良い考えばかりしていたことに気づくことができました。
末原先生は,今後の生き方についても指南してくれる素晴らしい先生でした。