被告人が,数名と共謀の上,①Aを被害者とする営利誘拐,逮捕監禁,強盗殺人事件,②Bを被害者とする殺人事件,③Cを被害者とする保険金殺人事件を起こしたとして起訴され,②,①の順に区分審理が行われたところ,②については,被告人の犯行関与を証明すべき証人X供述の信用性が肯定できないなどとして,被告人を無罪としたのに対し,①については,被告人はXらの犯行の認識はあるが被告人とXとの共謀の成立の証明がないなどとして,各犯行の幇助の限度で罪責を肯定し,結局①③をもって被告人を無期懲役刑に処したという事案で,最高裁は,「区分審理制度においては,区分事件審判及び併合事件審判の全体として公平な裁判所による法と証拠に基づく適正な裁判が行われることが制度的に十分保障されているといえる。したがって,区分審理制度は憲法37条1項に違反せず,このように解すべきことは当裁判所の判例及びその趣旨に徴して明らかである」として,上告を棄却しました。
統一的かつ矛盾のない事実認定及び量刑判断の観点から,本来的には,同一の裁判官及び裁判員によって構成される裁判体の下,最初から最後まで審理が行われることが望ましいといえます。
もっとも,実際問題として,裁判員の負担を考慮しないわけにはいかず,負担減のための例外的措置として,区分審理制度や裁判員除外制度が存在します。
どの制度によるべきかは,ケースバイケースの判断にならざるを得ないと思いますが,柔軟な運用が望まれるところです。(末原)
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