示談とは,刑事事件の加害者と被害者が,事件について一定の合意に至ることをいい,民事事件における和解とほぼ同義です。
示談は,刑事事件のほぼ全場面で非常に重要になってきます。
たとえ捜査前段階であっても,その重要性に変わりはなく,この段階で示談することにより,刑事事件化すること自体回避できる可能性もあります。
もっとも,何でもかんでも示談すればいいというものではありません。
自分としてはまったく身に覚えがないのに,刑事告訴するぞという相手方の勢いに負けて大金を支払ったのでは,進んで恐喝の被害に遭うようなものです。
そこでまず,刑事事件化するおそれがどれぐらいあるか,刑事事件化した場合に逮捕されるおそれがどれぐらいあるか,弊所弁護士が詳しくお話を伺うことにより見極めます。
その上で,本当に示談を試みるかどうか,お客様にご判断いただくことになります。
実際に示談を試みる場合,当事者同士で交渉すると,感情が絡んでかえって話がこじれることが非常に多いので,弁護士による誠実かつ冷静な交渉を選択した方が賢明といえます。
交渉を経て,無事示談成立となった場合,加害者から謝罪や損害賠償などを行う一方,被害者に被害届や告訴状の提出はしないなどの誓約をしていただき,それを示談書という書面として残すことになります。
なお,お知らせ「示談」も併せてご覧ください。