【ご本人の声】
この度,末原先生には大変お世話になりました。
末原先生には,「あなたは,被害に遭われた方の心情が理解できていない」と,真っ先に指摘されました。
特に,「被害者様が当時どのような心情だったか」,「今,どのような思いでいるのか」などの質問をされても,まったく答えられませんでした。
その後,身勝手な犯罪であるからこそ,自分のことしか考えず,相手のことを理解しない,暴力やいじめと同じであり,女性に対する認知の歪みもあることが原因であることを学びました。
特に,痴漢や盗撮といった行為の裏には,何かしらの女性蔑視的な思考が眠っていると言われており,幼少期の頃からの価値観や考え方を振り返りました。
初めて痴漢行為をしたのは,大学生の頃でした。
それまでは,地方の田舎に住んでいたので,ほとんど電車に乗ることはありませんでした。
上京して,人の多さにびっくりして,電車では満員車両に乗り合わせることも珍しくありません。
その際にたまたま女性に手が触れたことが,痴漢行為を始めたきっかけになります。
機会を見つければ,痴漢行為をしている自分がいました。
「女性を支配している」「気持ちよくさせている」などと,当時の私は考えていました。
しかし,関連書籍も読んだりして学んでいくとそんなことはなく,ただ加害者が勝手に思っていた独り善がりな考え方でした。
とても愚かな,身勝手な考えであることを痛感しました。
このような罪を犯した人が通う依存外来のクリニックも,末原先生にご紹介いただきました。
そちらで,自分の性的問題行動の理解,対策などといったことを学んでおります。
また,事件のことや,今までの行為についても,包み隠さず妻や両親に伝えました。
自分の身勝手な行為により,周りの人にどれだけの心配や失望,落胆を与えてしまったか分かりません。
被害者の方への謝罪の念はもちろんですが,身近な人への謝罪の念も忘れてはならないと思っております。
同時にクリニックに通院して,自分の行った犯罪の風化防止,今後の対策を行っていき,再犯防止に努めます。
今は,事件を起こした電車には乗らずに,車での通勤・通院を行っています。
末原先生に初めてお会いしたときにおっしゃっていた,まずは「できない自分」を作り,その中で治療を進め,徐々に「やらない自分」に変えていく。
これには長い年月がかかると思いますが,実践をして,二度と再犯しないようにしていきたいと思っております。
今はまだスタートラインに立ったばかりです。
必ず更生をして,これ以上誰も悲しませない人生を歩んでいきたいと思っております。
この度は,本当にありがとうございました。
【お父様の声】
この度,末原先生には大変お世話になり,ありがとうございました。
あまりに突然のことで,親として何をどうしたら良いか分からず,オロオロするばかりでした。
そのような中で,末原先生から的確なご指摘・ご指導を頂き,被害者様への謝罪や示談交渉などを進めていただきました。
その一方,改めて我々親に危機感が欠けていることに気づかされた次第です。
とりわけ,末原先生には,今回の事件そのもののことはもとより,これから親が本人とどう向き合っていくべきかについても,アドバイスを頂きました。
事件の結果がどうであれ,親の心情(後悔や今後の不安)は,1ミリも変わっていません。
これで終わりではなく,長い道のりが始まったばかりだと感じています。
末原先生にご紹介いただいた通院先での治療も始まりましたが,長い年月を要することでしょう。
その間,当の本人が気を緩めないよう,親としてしつこく,粘り強く干渉していかなくてはと思っています。
本人が「更生=更に生かさせていただく」という感謝の気持ちを持って人生を送れるようになるまで,しっかりネジを締め続けます。
親も気を緩めない,めげない,負けない。親自身,絶えず自らに活を入れ続けていきます。
今回は,親としての「甘さ」「緩さ」「危機意識のなさ」を,これでもかと自覚させられました。
これからは,折に触れ“この場合,末原先生なら何とおっしゃるだろう”と思いを馳せながら,本人と対峙していきたいと考えております。
この度は誠にありがとうございました。
【お母様の声】
この度は,息子の起こした事件に対し,末原先生には大変お世話になり,ありがとうございました。
息子から,沈んだ声で,事件を起こしてしまったと電話があったときのことを,生涯忘れることはないと思います。
ショックとともに何も考えられず,これからどうなってしまうのかと,不安な気持ちでいっぱいでした。
親でありながら,息子のことを何も分かっていなかった,甘やかして育ててしまったのではないかと,自問自答し,反省をする毎日でした。
そのような不安な日々の中,末原先生には,息子だけでなく,私たち家族にも,情熱を持ってご指導を頂き,大変ありがたく,感謝の気持ちしかありません。
息子を地元に連れて帰るという選択肢もありましたが,「それはただの一時しのぎになってしまうのではないか」「根本の部分をしっかり治療することが大切ではないか」と悩み考えました。
いつまでも私たち親が元気でいるとは限りません。
この先,親がいなくなっても,息子が「もうやらない自分」「問題行動を止められる自分」になり,人様に迷惑をかけず生きていけるよう,今はしっかり治療を続けてほしいと思っています。
今はまだスタートラインに立ったばかりです。
この先,長い道のりになりますが,着実に一歩一歩前に進んでいくことを願い,私たち家族もしっかり監督し,見守っていきたいと思います。
最後になりますが,末原先生,本当にありがとうございました。